【2026年版】空き家になった実家の維持費用はいくら?放置するリスクと賢い対処法

実家片付け

「とりあえずそのままにしておこう」と思って数年経ったら、維持費だけで相当な金額になっていた——空き家になった実家をそのままにしていた方からよく聞く話です。

私の場合も、父が亡くなってから2年ほど実家を空き家にしていました。その間にかかった費用を後から計算したら、思ったより大きな金額でした。

この記事では、空き家の維持費用と、そのまま放置することのリスクを整理します。

空き家の維持費用の目安(年間)

費用項目 年間目安 備考
固定資産税・都市計画税 10万〜20万円 地域・不動産の評価額により異なる
火災保険料 2万〜5万円 空き家は保険料が高くなる場合も
管理費(管理会社委託の場合) 5万〜12万円 月5,000〜10,000円程度
光熱費(最低限の管理に必要な場合) 1万〜3万円 完全に止めると劣化が早まる場合も
修繕費(突発的なもの) 0〜50万円 屋根・外壁・排水管等の劣化対応

固定資産税だけで年間10〜20万円かかることが多く、何もしなくても「維持コスト」は発生し続けます。

放置するリスク

建物の劣化が加速する

人が住んでいない建物は、換気がされないため湿気がこもりやすく、カビや腐朽が早く進みます。水回りも使わないと詰まりが起きやすくなります。

「特定空き家」に指定されるリスク

建物が著しく劣化し、周囲に危険を及ぼす状態になると、自治体から「特定空き家(とくていあきや)」に指定される可能性があります。指定されると固定資産税の軽減措置がなくなり、税負担が最大6倍になります。

不法侵入・不法投棄

管理が行き届かない空き家は、不法侵入や廃棄物の投棄の対象になりやすいです。近隣との関係にも影響します。

空き家の処分・活用の選択肢

売却する

維持費がかからなくなり、まとまった資金が入ります。ただし、売却前に片付けや清掃が必要な場合があり、その費用もかかります。

賃貸に出す

家賃収入が得られますが、入居者の募集・管理・修繕対応が必要です。築年数が古い物件は賃借人が見つかりにくい場合もあります。

空き家管理サービスを利用する

月5,000〜10,000円程度で定期的に見回りや換気・通水をしてくれるサービスがあります。売却や賃貸の準備をしながら、建物を維持したい場合に有効です。

自治体の空き家バンクに登録する

空き家バンクとは、空き家の利活用を促進するため自治体が運営する情報提供サービスです。移住希望者に安く貸し出したり、売却したりできます。

まず不動産査定で価値を確認する

実家の空き家をどうするかを決める前に、「今いくらで売れるか」を確認しておくと判断がしやすくなります。

不動産査定は無料で受けられ、売らなくても問題ありません。「手放す場合にどのくらいの金額になるか」を知るだけでも、今後の方針を立てやすくなります。

実家の売却価値を知りたい方は、無料の一括査定サービスで複数社の価格を比較してみてください。売らなくても査定だけでOKです。

まとめ

  • 空き家の維持費は年間20万〜50万円以上になる場合もある
  • 放置すると「特定空き家」指定で税負担が大幅増加するリスクがある
  • 売却・賃貸・管理サービス・空き家バンクの4つの選択肢を検討する
  • まず不動産査定で「資産としての価値」を確認するのが第一歩

実家の片付けと売却の順番については実家の売却と片付け、どちらを先にするか、片付け費用の相場は実家の片付け費用まとめもあわせてご覧ください。

固定資産税の「6倍問題」を詳しく説明する

通常、土地の固定資産税には「住宅用地の特例」という軽減措置があります。自宅の土地は、この特例によって固定資産税の課税標準が1/6に軽減されています。

ところが、建物が「特定空き家」に指定されると、この特例が外れる可能性があります。結果として、固定資産税が最大で6倍になるケースがあります。

特定空き家の指定を受けないためには、定期的な管理(換気・通水・外観の維持)が必要です。

自治体の空き家対策・補助制度を調べる

自治体によっては、空き家の解体・改修・活用に補助金を出しているところがあります。

  • 解体補助金:老朽化した空き家の解体費用の一部を補助
  • 改修補助金:賃貸・活用目的のリフォームへの助成
  • 移住促進制度:空き家を移住者に安価で提供する仕組み

補助金の内容は自治体によって大きく異なるため、お住まいの市区町村の担当窓口(空き家対策担当)に問い合わせるのが確実です。

「売れない空き家」の場合はどうするか

築年数が古い、立地が悪いなどの理由で売却が難しいケースもあります。

その場合の選択肢として「解体して更地にして売る」という方法があります。建物を解体すると売りやすくなる反面、固定資産税の軽減措置がなくなるデメリットがあります。解体費用の相場は100〜200万円程度です。

どの選択肢が有利かは物件の状況によって異なるため、不動産会社に複数社相談することをおすすめします。

実家の売却と片付けの順番については実家の売却と片付け、どちらを先にするか、片付け費用の相場は実家の片付け費用まとめもあわせてご覧ください。

空き家の管理を人に頼む方法

遠方に住んでいて、自分で管理に行けない場合は、以下の方法で人に管理を依頼できます。

空き家管理サービス業者

月1〜2回の巡回、換気・通水、郵便物の転送などを代行してくれます。費用は月5,000〜10,000円が目安です。全国チェーンの業者から、地域密着型の業者まであります。

近隣の知人・親戚に依頼する

近くに信頼できる親戚や知人がいれば、定期的に様子を見てもらうことを依頼できます。費用の代わりに感謝の品を送る形が多いです。

不動産管理会社に賃貸管理を依頼する

賃貸として活用する場合は、不動産管理会社が賃貸管理・建物管理を一括で代行してくれます。管理費は賃料の5〜10%が一般的です。

空き家の活用・処分を検討する場合は、まず不動産の価値を無料査定で確認することをおすすめします。売るかどうかはその後で決めても問題ありません。

「相続した実家をどうするか」の判断基準

相続した実家を「売る・貸す・維持する」どれにするかを決めるには、以下を確認してみてください。

確認事項 売る 貸す 維持する
維持費を払い続けられるか 不要 一部カバーできる 必要
修繕の手間を引き受けられるか 不要 必要 必要
将来的に住む可能性があるか なし 条件付きあり あり
資産価値の変化リスク 早めに売ると高い場合も 低い 下落リスクあり

明確な答えは状況によって異なりますが、「維持費を払い続けることが負担になりそう」な場合は、早めに売却か賃貸を検討した方がよいケースが多いです。

よくある質問

Q. 空き家を相続放棄した場合、管理責任はなくなりますか?

相続放棄をしても、他の相続人や新たな所有者が決まるまでの間、元の占有者(相続放棄した方)に管理義務が残ることがあります(2023年の民法改正以降)。相続放棄を検討する場合は弁護士に相談することをおすすめします。

Q. 空き家を解体すると固定資産税が上がりますか?

建物を解体すると住宅用地の特例がなくなり、土地の固定資産税が増加します。ただし、建物が老朽化していて「特定空き家」に指定されるリスクがある場合は、解体の方がトータルコストが低くなる場合もあります。不動産会社に相談して判断してください。

Q. 空き家を放置したまま亡くなると、相続人はどうなりますか?

空き家が相続財産として残された場合、相続人がその管理・処分の責任を引き継ぐことになります。相続人がいない場合は、最終的に国庫に帰属します。早めに方針を決めておくことが、次世代への負担を減らすことにつながります。

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