墓じまいを決めたあと、一番気が重かったのが、親族への連絡でした。
「どんな文面にすれば失礼にならないか」「電話がいいのか、手紙がいいのか」と迷いました。
この記事では、墓じまいの連絡をするときの方法と文例をまとめます。
誰に連絡するべきか
以下の方々には、墓じまいを決める前か、遅くとも決めた直後に連絡しておくのが礼儀です。
- 同じお墓に入っている方の親族(兄弟姉妹・叔父叔母など)
- 菩提寺の住職
- 遠方に住む親族でお墓参りに来ていた方
「知らなかった」「聞いていない」と後からトラブルになるのは、この連絡が不十分だったケースがほとんどです。
手紙・メールどちらがよいか
正式な挨拶としては、書面(手紙)が丁寧です。特に年配の親族や、長年のお付き合いがあった方には手紙が喜ばれます。
普段からメールや電話でやりとりしている親族なら、まず電話で話してから確認の意味でメールを送るという方法も有効です。
手紙の文例(墓じまいの事前お知らせ)
以下はお知らせの手紙の文例です。そのまま使わず、ご自身の言葉に書き替えてお使いください。
文例1:墓じまいを検討中の段階
拝啓 〇〇の候、皆さまにはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
さて、このたびご相談があり、お手紙を差し上げました。〇〇家のお墓(〇〇霊園)についてですが、私が高齢となり、今後のお墓の維持管理が難しくなってきております。
そのため、墓じまいをして永代供養に移すことを検討しております。まだ最終的には決まっておりませんが、大切なことですので、あらかじめご連絡させていただきました。ご意見やご不明な点がございましたら、ご遠慮なくお知らせください。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
敬具
文例2:墓じまいを決定した後の報告
拝啓 時下ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
先日お伝えした〇〇家のお墓の件ですが、家族で話し合いました結果、〇月頃に墓じまいを進めることといたしました。遺骨は〇〇(永代供養/樹木葬等)に移す予定です。
長年お墓を守っていただいた皆さまには、改めて感謝申し上げます。手続きが整いましたら、改めてご報告させていただきます。
敬具
菩提寺への連絡のポイント
お寺への連絡は、手紙よりも直接電話か訪問が望ましいです。
「墓じまいを考えています」とだけ伝えると、お寺によっては驚かれることがあります。「管理が難しくなってきた」「遠方に住んでいてお参りに来られない」など、具体的な理由を添えると話がしやすくなります。
私が住職に電話したときは、「そういう方は最近多いですよ」と穏やかに答えてくれました。こちらが思っているほど、驚かれないことも多いです。
連絡のタイミング
- 親族への連絡:墓じまいを決める前(相談として)または決定後すぐ
- お寺への連絡:墓石撤去の6か月〜1年前が目安
- 石材店・業者への連絡:お寺への連絡後
急いで進めると、連絡が後手になりトラブルのもとになります。余裕を持ったスケジュールで進めることをおすすめします。
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まとめ
墓じまいのお知らせで大切なのは「事前に」「丁寧に」「理由を添えて」伝えることです。形式より、伝わる誠意の方が大切です。
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連絡を受けた親族が「反対している」場合
連絡を送ったら、「勝手に決めないでほしい」「先祖に申し訳ない」という返信が来た——そういうことも起こります。
大切なのは、反対意見を「説得しなければならない障害」として見ないことです。「反対しているということは、それだけお墓を大切に思っている」という解釈で、感情を受け止めることが先決です。
返信の文例:「ご心配をおかけして申し訳ありません。みなさんの気持ちを大切にしながら、一緒に考えていきたいと思っています。一度、電話でお話しさせていただけますか。」
「お知らせ」のあとに親族で集まる機会を作る
手紙やメールで連絡を済ませたあと、可能であれば一度親族で集まる機会を作ることをおすすめします。
書面だけでは伝わりにくいニュアンスが、直接話すことで解消されることがあります。特に高齢の親族は、「書面より直接会って話してほしい」と感じる方も多いです。
菩提寺への連絡文例
お寺に連絡する際の電話での話し方の例です。
「〇〇と申します。〇〇家のお墓のことでご相談させていただきたいのですが、今後の維持が難しくなってきたことから、墓じまいをさせていただきたいと考えております。先生のご意見も伺いながら、丁寧に進めてまいりたいと思いますので、一度お時間をいただけますでしょうか。」
電話の前に、墓じまいの理由と移転先の候補を整理しておくと、話がスムーズになります。
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連絡を送った後のフォローアップ
手紙やメールを送った後、返事がない場合はどうするか。あまり急かさず、2〜3週間後に「お手紙を受け取っていただけましたか」と電話で確認するのがよいです。
高齢の方は手紙を受け取っても返事を書くのが大変なことがあります。「返事は不要です」と添えておくと、相手の負担が減ります。
墓じまいの連絡で使ってはいけない言葉
連絡文の中で避けた方がよい表現があります。
- 「もう維持できない」(ネガティブすぎる)
- 「お墓なんてどうでもいい」(軽く見ていると誤解される)
- 「早く決めてほしい」(プレッシャーになる)
「丁寧に進めたい」「皆さんの気持ちを大切にしたい」という姿勢が伝わる言葉を選ぶことが、関係を壊さない連絡文のポイントです。
「連絡なし」で墓じまいを進めた場合どうなるか
親族に連絡せず墓じまいを進めた場合、後からトラブルになることがあります。特に、「自分もそのお墓に入る予定だった」と思っていた親族がいる場合は、感情的な対立につながりやすいです。
法的には、墓の名義人が手続きを進めることは問題ありません。ただ、感情的なしこりは法律では解決できません。事前の連絡は、「礼儀」ではなく「関係を守るための行動」と考えてください。
連絡文を書くのが苦手な方へ
「うまい文章が書けない」という方は、テンプレートをそのまま使って構いません。伝えるべき内容(理由・予定・相手への気遣い)が入っていれば、文章の上手さより誠意の方が大切です。
手紙が難しければ、電話や直接会って話すことでも十分です。大事なのは「事前に伝えた」という事実です。
よくある質問
Q. 手紙を送ったが返事がありません。どうすればよいですか?
2〜3週間後に電話で確認してみましょう。高齢の方は返事を書くことが大変なこともあります。「返事は不要です」と書いておくと、相手の負担が軽くなります。
Q. 遠方に住む親族に会えないため、すべて郵便で進めたいです
郵便だけでの連絡でも問題ありません。ただ、重要な決定事項(改葬先・日程)については、電話でも一度確認することをおすすめします。書面で伝わりにくい感情を補うことができます。
Q. 親族の中に連絡が取れない方がいます
連絡が取れない親族がいる場合でも、手続きは進められます。ただし、後からトラブルになることを避けるために、手紙や書留でできる限り連絡を試みた記録を残しておくことをおすすめします。
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